安倍内閣は森友学園問題の原点に戻れるか(まさのあつこ) – 個人 … – Yahoo!ニュース 個人

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8月3日、安倍晋三首相は、第3次安倍第3次改造内閣記者会見で、「先の国会では、森友学園への国有地売却の件、加計学園による獣医学部の新設、防衛省の日報問題など、様々な問題が指摘され、国民の皆様から大きな不信を招く結果となりました」と反省した。

 しかし、その不信をどう解消するかの説明はなく、記者に問われて「国会から求められれば、政府として対応」するといなした。「5年前、私たちが政権を奪還した時のあの原点」に戻る前に、ここ数ヵ月で積もった疑惑に対応し直すのが先ではないか。

逮捕者を出した学園名誉校長を首相夫人が務めていた

 森友学園に関して言えば、首相夫人が名誉校長を務めていたのである。その前理事長夫妻は詐欺の疑いで、7月31日に大阪地検特捜部に逮捕されたばかりだ。この夫妻に国有地が売却される過程での首相夫人の関与疑惑は、未だ払拭されていない。

 2017年3月23日の参議院予算委員会で、証人喚問された森友学園の籠池泰典・前理事長は、次のように語っていた。

2017年3月23日の参議院予算委員会より抜粋

籠池氏:(略)土地の取引について申し上げます。

 小学校の建設用地であるあの豊中の国有地の存在については、不動産屋さんから平成二十五年に紹介を受けました。これはすばらしい場所だと思い、小学校のために土地を確保したいと思いました。

 その土地は国有地ということで、平成二十七年五月二十九日に定期借地契約を締結いたしました。その土地の買上げの条件として十年だったものをもっと長い時間へ、期間へ変更できないかとの思いから、私たちの教育理念に賛同している昭恵夫人に助けをいただこうと考えまして、昭恵夫人の携帯に電話をいたしました。平成二十七年の十月のことです。留守電でしたので、メッセージを残しました。

 すると、後日、内閣総理大臣夫人付きの谷査恵子さんという方から御連絡をいただき、なかなか難しいとのお返事をいただきました。平成二十七年十一月十七日に総理夫人付き谷査恵子さんからいただいたファクスでは、大変恐縮ながら現状では希望に沿うことはできない、なお、本件は昭恵夫人にも既に報告させていただいておりますというお言葉をいただきましたが、お骨折りに感謝しておったところでございます。

 その2015年11月17日に首相夫人付が籠池氏に宛てたFAXとは以下だ。それは新たな事実が分かれば分かるほど、それらと整合し、疑問は深まっている。

2015年11月17日内閣総理大臣夫人付が籠池氏に宛てたFAX
2015年11月17日内閣総理大臣夫人付が籠池氏に宛てたFAX

「夫人隠し」と「夫人付隠し」とをするのは何故か?

 このFAXを菅義偉内閣官房長官は、「忖度以前のゼロ回答」だと会見で語った(既報)が、回答のためのその問いを財務省に取り次いだのが、安倍昭恵首相夫人付であり、よく読むと単純な「ゼロ回答」でもないことが分かる。

 夫人付の職務は政府が閣議決定した質問主意書答弁によれば「安倍内閣総理大臣の夫人が内閣総理大臣の公務の遂行を補助することを支援」することであり、そのことだけをもっても、首相夫人の「関与」を否定しにくいにもかかわらず、菅官房長官が「首相夫人付」職員個人の問題に矮小化させ上に、事実上の「首相夫人隠し」と「首相夫人付隠し」を行ったことが、国民不信の対象の一つだった。

財務省が工事終了待たず予算措置を調整したのは何故か?

 また、「ゼロ回答」といっても、特別扱いがあったことが、回答1)~4)で分かる。改めて順に見ておく。

1) 10年定借の是非

 通常、国有地の定借は3年を目安にしているが、今回は内容を考慮し、10年と比較的長期に設定したもの。他の案件と照らし合わせても、これ以上の長期定借は難しい状況

 これは、国有地の定借(定期借地契約)は通常「3年」が目安で、これに対して森友学園はなんらかの「考慮」で「10年」という扱いを受けていたことが分かる。

2) 50年定借への変更の可能性

 政府としては国家財政状況の改善をめざす観点から、遊休国有地は即時売却を主流とし、長期定借の設定や賃料の優遇については縮小せざるをえない状況。介護施設を運営する社会福祉法人への優遇措置は、待機老人が社会問題化している現状において、政府として特例的に実施しているもので、対象を学校等に拡大することは現在検討されていない。

 籠池氏が首相夫人付を介して頼んだ特別扱いは、50年定借だったことがこれで分かる。1)と2)の回答はどちらも「50年定借」への「ゼロ回答」だが、それ以前に目安を超えた扱いを受けていたことが推測できる。

3) 土壌汚染や埋設物の撤去期間に関する賃料の扱い

 平成27年5月29日付 EW第38号「国有財産有償貸付合意書」第5条に基づき、土壌汚染の存在期間中も賃料が発生することは契約書上で了承済みとなっている。撤去に要した費用は、第6条に基づいて買受の際に考慮される。

4) 工事費の立て替え払いの予算化について

 一般には工事終了時に清算払いが基本であるが、学校法人森友学園と国土交通省航空局との調整にあたり、「予算措置がつき次第返金する」旨の了解であったと承知している。平成27年度の予算での措置ができなかったため、平成28年度での予算措置を行う方向で調整中。

 ゴミはトータルで2回、出てきたことが主張されるが、最初に出てきたゴミについては、3)撤去していなくても賃料が発生すること(撤去前は賃料をタダにできないかを尋ねたことが推測される)や、4)撤去費用を立て替えた場合、清算は工事終了時が「基本」だが、森友学園の場合(1億3千万円)は「予算措置がつき次第返金」と調整済みであったことが分かる。

 3)は当然とも言えるゼロ回答だが、4)は工事が終了しなくても、国が予算措置で「返金」するという、常識では考えがたい便宜だ。

2回目のゴミの出現?

 この続きが、籠池氏と財務省の田村嘉啓・国有財産審理室長の間で直接、2016年3月に行われたことが、音声データ(ハーバービジネスオンライン)で分かる。

 ゴミの撤去費が「一億三千万から四千万」で「まだお金も返してもらってません」という籠池氏のくだりや、「我々の支援者に対してはね、あの~、そんな失礼な事はその人たちを愚弄することになるから、言ってはいないけど、ね。聞いたらやっぱり怒ると思うんですよ」というくだりが出てくる。

 また、田村室長が「下の方から瓦礫が出て来たというのは、我々もそういうの、知りませんでした」「この事実を踏まえて、どうしたらいいのかと、これはちゃんと検討しますんで」と答えるくだりが出てくる。

 この音声データは、2回目のゴミ出現を機に、籠池夫妻が財務省本省に対応(事実上の値引き)を求めてやってきた内容となっている(霞ヶ関と永田町の常識で言えば、このような面会自体が、政治家の紹介なしにはできない)。

「撤去費が少なくても我々は何も言わない」?

 この2回目のゴミは、「存在しない」との検証を環境ジャーナリストの青木泰氏がビジネス・ジャーナルの記事「【森友問題】地中深部ごみは「存在しない」との報告書…8億円値下げは計算の間違い」で4月12日に行っている。

 7月10日の国会でも、そのゴミは「二万トンどころか、たったの二百トン未満、百分の一以下」(福島伸享議員)だったと指摘されている(後述)。

 さらには、FNNが入手した音声データで、この確認すれば「ない」と分かるゴミについて、財務省の池田靖・国有財産統括官(当時)とみられる人物が、「そこそこの撤去費を見込んで価格計上をさせてもらおうと思ったんですよ。だから我々の見込んでいる金額よりも(撤去費が)少なくても我々は何も言わない」とまで述べているとされた。

 その後に、1億3千万円余の売却額が飛び出す。

 籠池氏当人は、このことに関しては、次のように国会で語っている。

3月23日の参議院予算委員会より抜粋

 (略)平成二十八年三月に入って工事が始まってから新たに生活ごみが出てきました。その後、工事を施工していました中道組に北浜法律事務所の酒井康生弁護士を紹介していただきまして、以降の土地取引に関する一切の交渉をお願いしましたところ、最終的に土地価格は八億円余りも値引きされた一億三千四百万円になったとお聞きして、想定外の大幅な値下げにその当時はちょっとびっくりいたしましたが、売買契約を結びました。

詐欺で説明がつくのか?

 目下、8億円の値引きの根拠は、「神風」という籠池氏の説明以外にはない。また、その「神風」こそが、「国民の財産を不当に安く手に入れる、なおかつそれを政治力と思わしきものを使うような、国民が疑念を抱く」(大島九州男・衆院議員)結果となり、安倍首相自身への不信につながっている。

 この話の流れは、以下に抜粋するような複数の議員による国会質問で裏付けられつつ、かえって他の政治家の関与も含めて深まった。それは、特捜部の言う「詐欺」で説明がつくのか。筆者にはとてもそうは思えないのである。

(国会議事録等からの抜粋・引用の数字は漢数字のまま。一部、敬称略。)

2017年2月23日衆議院予算委員会第三分科会

今井雅人議員:この九・九メートルのどの部分でごみが出たかというのは確認はされたんですか。

平垣内久隆・国土交通省航空局次長:現地において、大阪航空局は、九・九メートルまでの深さのくい打ちの工事を行った過程で発見された地下埋設物があると工事関係者から説明を受けたと承知しております。

今井:いやいや、質問に答えていなくて、九・九メートルのどこ、どの、何メートル部分にごみがあったかということは確認していないですよねということです。イエスかノーでお答えください。

平垣内:おっしゃるとおりでございまして、実際に九・九メートルの深さに埋設物があったということまでは確認してございません。

2017年3月6日参議院予算委員会 

辰巳孝太郎議員:(略)鴻池事務所のメモによりますと、二〇一五年の一月九日、財務省担当者前西氏より、土地評価額十億円、十年間の定期借地として賃料年四%、約四千万円の提示あり。高過ぎる、何とか働きかけてほしいという記述もあります。(略)

 財務省に確認をいたします。この二〇一五年の一月二十七日の大阪府私学審議会や二月十日の国有財産近畿地方審議会での結論が出る前に、近畿財務局は籠池氏、森友学園側にこの賃料を示していたのではないですか。

佐川宣寿理財局長:(略)我々、国有地方審議会の開催の前に先方に対してそうした契約上の賃料についてお示しすることはございません。

辰巳:本人に聞いて確認をしましたか。

佐川:私ども、国有財産の処分、管理について必ず法令にのっとって適正に処分をしております(略)。

辰巳:前西統括官、当時の近畿財務局課長補佐であります。(略)鴻池氏のメモに具体的に前西氏の名前が何度も出てくるわけであります。(略)これ、本人に確認をするべきじゃないですか。どうですか。

佐川:(略)その議員事務所と学校法人の間でのそのやり取りの記録のようにもお見受けしますが、いかんせん、それがどういうものであるか、私ども承知してございませんし、(略)いずれにしても、そういうものについて私どもからコメントすることは控えさせていただきたいというふうに思います

辰巳:総理、鴻池氏のメモが、この内容が事実とすれば、理財局長の言っていることが矛盾をするわけであります。総理、局長にこの前西氏本人に聞いて確認をさせるべきじゃないですか。

安倍晋三内閣総理大臣:(略)鴻池氏は鴻池氏の考え方を述べておられるわけでございまして、一方、籠池氏は籠池氏の考え方を述べておられるわけでございますが、私がそれをどうだということを判断する材料は持ち合わせていないということでございまして、基本的には財務局長が答弁したのと同じことでございます。(略)

辰巳:土地の評価額九億五千六百万円からこのごみの処理費用八億二千万円を控除して一億三千四百万という安値で売り払った、これに国民の皆さんから怒りの声が上がっているわけであります。(略)航空局自身が積算し、そして八・二億円を控除したということになっております。

参議院文教科学委員会2017年3月30日

大島九州男議員:(略)仄聞するところによると、大阪音楽大学も売ってほしいという希望があったと。それであるならば、(略)これは一般競争入札にするのが当然だと思うんですが、どういう見解ですか。

北村信財務省理財局次長:本件につきましては、(略)最終的に学校法人森友学園からのみ取得等要望書が提出されたという経緯でございます。

大島:(略)森友さんしかいなかったと。(略)森友学園の財務内容というのは調査をしたんでしょうか。

北村:(略)平成二十八年三月に森友学園から土地の買受けの意向が示された際、売買代金については分割払としたいとの要望を受け(略)、分割払とすることを認めているところでございます。(略)平成二十八年六月二十日時点をもって所有権は森友学園に移転しております。

大島:いや、これ常識的におかしいでしょう。それはあり得ないと思いますよ。分割払をしている最中にその所有権を移転して名義変えているというような(略)今まで大学とか、国が地方公共団体等そういうところに売却するときにそういった事例はあるんですか、ほかに。

北村:悉皆に調査できたわけではございませんけれども、最近の事例で同様な事例が確認されてはおりません。

大島:ということは、神風が吹いたというふうに言われる、そういうことが政治的配慮とかいろんな圧力が掛かって動いたんだという一つの大きな証拠になるんじゃないのということですよ。(略)

 私は、この神風が吹いたという言葉の使い方は大きく間違えていると思います。(略)私利私欲、まさに国民の財産を不当に安く手に入れる、なおかつそれを政治力と思わしきものを使うような、国民が疑念を抱くような、そういう結果が出てきたことを神風だなんて例えるというのは、籠池さん、それは教育者としておかしいと、これは私の個人的な意見でありますが。(略)

2017年7月10日 衆議院文部科学委員会内閣委員会連合審査会

福島伸享議員:つい先日、豊中市議の木村さんらの情報開示によって、瑞穂の国記念小学院新設工事の産廃マニフェスト、昨年一年間でどのようなごみが出てきたかの報告が情報開示されました。

 これを見てみますと、新築系混合廃棄物、これが百九十四・二トン。結局、あの工事で出された産廃は百九十四・二トン、しかも、それは埋設された生活ごみじゃなくて、新築に伴って出る廃棄物ですよ。二万トンもの廃棄物を九メートルまでの地下を掘り下げて搬出しなければならないから八億円かかると言っていたんですよ。二万トンどころか、たったの二百トン未満、百分の一以下ですよ。ほとんど、この八億円に相当するごみの搬出というのは行われていないということが、この法律に基づく書類によって明らかになったんです。財務省、この点、確認しておりますか。

富山一成財務省理財局次長:これは行政府、豊中市の方に出されているものでございますので、財務省としては確認しておりません。

【関係報道】

籠池容疑者への「詐欺」適用 逮捕直前に決断(8月2日朝日放送)





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