【始動 3×3安倍内閣 劣化する自民党】「安倍1強」にあぐらをかき手練手管を失う 「魔の2回生」は勉強不足に選挙準備不足… – BIGLOBEニュース

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中川俊直衆院議員 不倫問題 コメントはまだありません




 「俺があいつの下か。参ったな…」

 3日の内閣改造・自民党役員人事を受け、幹事長の二階俊博側近の党幹事長代理、林幹雄は周囲にこうボヤいた。

 「あいつ」とは、幹事長に次ぐ地位の幹事長代行に就いた萩生田光一を指す。林は衆院当選8回で70歳、経済産業相や国家公安委員長などを歴任したベテランだ。対する萩生田は当選4回53歳。閣僚経験もない。

 なぜこのような逆転現象が起きたのか。

 幹事長代行は、野党時代の平成23年に新設されたポストだ。24年9月に安倍晋三が総裁に就任すると、幹事長に就いた石破茂の「お目付け役」として菅義偉を配し、その後も自らの出身派閥である清和政策研究会(細田派)の細田博之、下村博文という側近を登用した。萩生田も安倍の最側近で細田派に所属している。

 加えて安倍は、選対委員長も古屋圭司に代えて、細田派の塩谷立を起用した。来年暮れの衆院任期満了を見据え、臨戦態勢を敷いたといえる。

 これでは二階も面白くない。即座に選対委員長代理を新設し、腹心である林に兼務させた。党運営や解散戦略をめぐる二階、細田両派のさや当てはやがて先鋭化する可能性がある。

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 なぜ幹事長室と選対委員長室が重要なのか。次期衆院選は過去2回と違い、自民党にとって厳しい選挙が確実視されている。そのため、選挙基盤の弱い議員の差し替えが最重要課題となっているからだ。

 特に自民党が政権を奪回した24年に初当選した2回生議員は「魔の2回生」と呼ばれる。選挙基盤が弱いのに、ろくに勉強もせず、女性関係や金銭トラブルなど不祥事を起こす議員が絶えないからだ。地元から公認差し替え要求を受けている議員も少なくない。

 「このハゲー」発言で波紋を広げた豊田真由子(埼玉4区)、不倫やストーカーが発覚した中川俊直(広島4区)とも2回生だ。離党届を出した2人の選挙区に対立候補を立てるかどうかも焦点となる。

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 「国民から大きな不信を招く結果となった。改めて深く反省し、おわび申し上げたい」

 安倍は今月3日の記者会見の冒頭でこう語り、8秒間も頭を下げた。不信を招いた理由として森友学園や加計学園の問題を挙げた。

 官邸は当初、加計学園問題を「大したことはない」とたかをくくっていた。

 加計学園の獣医学部新設は愛媛県と今治市が19年から申請を続けており、これを日本獣医師会と文部科学省が岩盤規制で阻止するという構図だったため、「総理のご意向」など介在する余地がなかったからだ。

 ところが、安倍と加計学園理事長が旧知の間柄だったことから、野党とメディアは「加計ありき」とキャンペーンを張り、内閣支持率は急落した。

 問題は、政府が総攻撃を受けているのに、支えるべき自民党の動きが極めて乏しいことにある。

 かつての自民党は野党やメディアなど「外圧」への対応が極めて早かった。

 17年1月に朝日新聞が、慰安婦問題に関するNHK番組に、安倍と元財務相の故中川昭一が「圧力をかけた」と報じた。

 これに対し、古屋圭司ら自民党有志がすぐに検証チームを結成。1週間後には報道を否定する見解をまとめた。後に朝日新聞は「取材が十分であったとはいえない」と白旗を上げた。

 ところが、加計学園問題をめぐり、自民党は検証チームを作るどころか、参院議員の青山繁晴らごく少数が個人的に動いただけで、組織的な援護射撃はほとんどなかった。

 それどころか、森友学園問題では、総裁特別補佐だった西村康稔が、理事長だった籠池泰典らの「百万円寄付」発言の反証を集めて反撃しようとしたが、周囲は冷ややかだった。同僚議員からは「親衛隊が首相にゴマをすっている」という声さえ上がった。

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 自民党内の権力闘争もお粗末な状況になっている。

 首相が小泉純一郎だった17年6月、元幹事長の故加藤紘一が、首相の靖国神社参拝を政局に転化させようと議連「靖国問題勉強会」の発足に動くと、安倍は即座に「平和靖国議連」を立ち上げ、機先を制した。

 最近は権力闘争の武器としての議員連盟の活動に関し、沈滞ムードが漂う。

 先の党総裁選では、無投票再選阻止を目指す若手議員が「分厚い保守政治を目指す若手議員の会」を立ち上げると、安倍に近い議員が「文化芸術懇話会」を発足させて対抗した。ところが、会合で出席議員が「マスコミをこらしめる」などと不規則発言を連発させ、逆に安倍の再選支持派を困らせた。

 「安倍1強」にあぐらをかくうちに議員の劣化は確実に進んでいる。勉強不足、選挙の準備不足だけではない。時々の政権の原動力にもなった権力闘争の手練手管も失われつつある。こんな体たらくで憲法改正を発議することができるのか。安定した政権運営で国民の負託に応えることができるのか。=敬称略

 (沢田大典、石鍋圭)






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