森友学園問題 国民の疑念を忘れたか – 北海道新聞

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 学校法人「森友学園」への不透明な国有地払い下げをめぐる問題は国会での追及が停滞している。

 衆院厚生労働委員会では、野党がこの問題について質問したことを理由として、自民党所属の委員長が別の議案の採決を強行した。

 安倍晋三首相は、問題の根幹に関わる「忖度(そんたく)」の言葉をめぐって公の場で軽口を飛ばした。もう過去の問題だと言わんばかりだ。

 だが世論調査では政府の説明に納得できないとの声が多数を占める。売却額の減額の経緯も、首相夫人の関与の有無も、何ら解明されていないのだから当然だ。

 国民の財産がないがしろにされた疑念を置き去りにはできない。与野党に重ねて究明を求めたい。

 「原稿には山口県の物産等々が書いていないが、おそらく(店頭には)あると思う。私が申し上げたことを忖度していただきたい」

 首相は先週、東京・銀座の商業施設の開業あいさつで、選挙区のアピールに絡めてこう述べた。

 この問題では、首相夫人の昭恵氏が、開設予定の小学校の名誉校長を務めていたことから政府内で忖度が働き、異例の売却経緯につながったとの疑念を生んでいる。

 いわば当事者の首相が、国民の疑問を忘れたかのように軽口をたたく姿勢は到底理解しがたい。

 国会での究明は、学園の籠池泰典前理事長が証人喚問に応じて以降、目立った進展がみられない。昭恵氏の証人喚問や参考人招致に与党側が応じないのも一因だ。

 籠池氏自身の言動にも疑問は残る。だが100万円の寄付金の授受などの証言について、昭恵氏自身の口から説明が聞けないままでは、国民の納得は得られまい。

 首相夫人を担当する政府職員は第2次安倍政権の発足以降に増員されていた。昨年の参院選の応援には計13回も同行したという。学園との関係にとどまらず、公私の線引きの明確化も問われる。

 一方、払い下げの経緯の解明では、財務省と学園側の面会記録の復元をめぐる堂々巡りが続く。

 野党が求めた電子データの復元について財務省側は当初、「復元できない」として拒否した。その後の報道で復元の可能性を認めたが、消極姿勢は変えていない。

 財務省は政治家などの不当な働きかけはなかったと主張する。ならば記録を復元し、自ら立証してはどうか。先送りを続けるなら時間稼ぎと受け止めざるを得ない。

 野党側の追及も攻め手不足が否めない。国政調査権を最大限に活用し、態勢を立て直すべきだ。





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