インド国営銀2位で巨額の不正取引 銀行への不信広がる – 日本経済新聞

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 【ムンバイ=早川麗】インド国営銀行2位のパンジャブ・ナショナル銀行(PNB)で巨額の不正取引が発覚した。不正入手されたPNBの保証書をもとに複数の銀行の海外支店から17億7000万ドル(約1900億円)にのぼる資金が流出した。不良債権処理で銀行の業績が悪化する中、今回の事件でさらに不信感が広がっている。

 PNBのスニル・メータ社長兼最高経営責任者(CEO)は15日に記者会見を開き、「1月第3週に不正に気づき、29日に印中央捜査局に報告した」と説明した。不正はPNBのムンバイ市内の支店で行われ、2人の従業員が共謀した。ただ、調査中であるとして詳細な説明は控えた。

 国営最大手インドステイト銀行など約30行が詐欺被害を受けた可能性がある。各行はPNBに対して被害金額の支払いを求めている。インド財務省は被害の拡大を防ぐため、融資額が多い顧客の取引を精査するよう全銀行に対し指示を出した。

 PNBは14日にムンバイ証券取引所への開示資料で不正取引の発覚を公表。同行の株価は発表後から続落し、15日は発覚前より約20%安となった。

 インドの銀行は不良債権処理の真っただ中にある。印大手格付け会社ICRAの調べでは、2017年6月末の不良債権残高は約8兆3千億ルピーと15年3月末に比べ2.7倍に増えた。不良債権処理に伴い銀行の業績は悪化している。今回の事件の広がりによって、不良債権の処理計画に影響が出る可能性がある。

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