主張相次ぐ製造業不祥事 ものづくりへの信頼どう守るか – 公明新聞

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ものづくり大国の信頼が揺らいでいる。再発防止に努めねばならない。

日本を代表する製造大手・日産自動車と神戸製鋼所(神鋼)による不祥事が相次いだ。不正が明るみになってからも、新たな問題が発覚している。これでは取引企業や消費者の信頼は到底得られまい。由々しき事態である。

日産では国内全6工場で、本来は携わってはいけない無資格者が新車の完成検査に関与。発覚後も4工場で無資格者による検査が続いていた。同社は現在、6工場の国内向け出荷を停止中で、原因究明を進め10月末をめどに再発防止策をまとめるという。

神鋼は、生産現場がアルミ・銅製品などの品質データを改ざんしていた。この問題で現場の管理職らが不正を報告せず、隠蔽していたことも判明した。8月に事態を把握しながら、10月まで公表しなかったことも不信を増幅させている。同社は調査委員会を設け、来月12日までに結果を公表する方針を示している。

両社とも、鉄道や自動車といった人命に関わる製品を扱っている。安全が最優先であることを忘れてはならない。決められたルールを守るという原点に立ち返るべきだ。

石井啓一国土交通相は日産の問題に対し、「安全確保のためには組織内の緊密な連携が必要不可欠。こうした体制がなかったなら安全管理体制の再構築など対策を徹底する必要がある」と指摘。神鋼の問題にも全庁体制で実態を把握して対応する方針を示した。政府は実態把握と再発防止に全力を挙げる構えだ。

製造業は、国内総生産(GDP)の約2割を占める日本経済の基幹産業である。しかも、日本の生産現場で培われたノウハウはアジアをはじめ新興諸国が模範としている。

それだけに、今回の不祥事が国内外に与える影響が心配だ。国際競争力を減退させないためにも、迅速に対応することが欠かせない。

両社に共通しているのは、ノルマを達成するために不正が横行するようになった点だ。それを組織ぐるみで行ったことは深刻である。社内風土を抜本的に見直すべきだ。

今回のケースを他山の石として、官民挙げて製造業への信頼確保に努めてほしい。

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