衆院選から政党政治を考える – 公明新聞

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―衆院選では、野党の再編で政治勢力が3極化し、有権者にとって分かりやすくなったとも言われた。

飯尾潤・政策研究大学院大学教授 それはない。成り行き上、選挙協力をするグループに分かれただけだ。しかも野党勢力には政策的なすり合わせがない。有権者は、野党の混乱に戸惑いながらも仕方なく1票を投じたのではないか。

立憲民主党が議席を伸ばしたのは、自らの力ではなく、成り行きで人気が出たといった印象を受ける。とはいえ、既存政党が苦戦したのも事実であり、これまで隠れていた有権者の流動化が明らかになった。

―政策議論が深まらなかったという指摘もある。

飯尾 原因は三つ。一つ目は、突然の解散で準備が整わなかった。二つ目は、国会論戦がスキャンダル追及ばかりになっている。三つ目は、メディアも含め、国民が選挙の時しか政策に注目しない。日頃から地道に努力をしていないと政策議論は深まらない。

そして、非常に不満なのは、多くの政党が「何が選挙で国民にウケるか」だけを考えて政策を作っていることだ。そうではなくて、政策は国民と対話しながら作らないといけない。

―政党は何をすべきか。

飯尾 政治のプロではない普通の人の素朴な疑問に答えるなど、一見すると効率が悪いような議論こそが必要だ。そこに実は世の中の真理がちょっと含まれている。手だれの政治家は自然と、そうして政策を練り上げている。それを政党が体系的にやるべきだ。

有権者の側も受け身でいてはならない。出来上がった商品を買うように政治と関わっていると、民主主義は深化しない。普通の人が疑問点をぶつけ合って議論し、そこに政治のプロが入っていく場を主体的につくらないといけない。

―SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の活用も期待される。

飯尾 SNSで注意すべきなのは、面識がない人同士だと、誹謗中傷に終始する可能性があることだ。逆に、年1回でも顔を合わせている人たちならば、互いの存在を意識しているので、SNS上でも極端な議論になりにくい。

普段から支持者とコミュニケーションを取り、政策議論に努めている公明党には、SNSと対面式の議論をうまく組み合わせて国民と政党が意見を交わす場をつくる力があると思う。新たな取り組みを期待したい。

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