麻生発言「改ざんは個人の資質」に漂う違和感 – 東洋経済オンライン

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「どの組織だって改ざんはありうる」は本当か

麻生財務相は「どの組織だって改ざんはありうる」と発言したが……(写真:ロイター/Toru Hanai)

森友学園への国有地売却をめぐる財務省公文書改ざん問題で、麻生財務相は5月8日記者団に次のように述べた。

「どの組織だって改ざんはありうる話。何も大蔵省(財務省)にかぎんなくたって、会社だってどこだって、ああいうことやろうと思えば、その個人の問題でしょうから。そういった意味では、私どもとしては組織としてどうのこうのという意識で思っているわけではない。個人による資質とか、そういったものによるところが大きかったのではないかなと思っています」

筆者はこれまで食品表示偽装をはじめ数々の企業不祥事を取材する一環で、社会心理学研究者に話を聞いてきた。その経験をもとに、麻生財務相の発言の問題点を指摘したい。

組織性犯罪は個人の資質よりも組織の風土が原因

企業組織での犯罪はふたつの種類がある。ひとつは「職務犯罪」とよばれ、社員が会社のお金を横領するなど、社員が加害者で会社は被害者となる。もうひとつは「組織性犯罪」とよばれ、いわゆる組織ぐるみで不正を行い隠ぺいする。加害者は企業などの組織で、被害者は社会や消費者といった組織外部になる。

職務犯罪が個人的な事情が原因になって起こるのに対して、組織性犯罪は個人の資質よりも、組織の風土や文化によって引き起こされるという違いがある。 

この研究の基本には米国の犯罪社会学者サザランドの「ホワイトカラー犯罪研究」がある。

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