東芝の「上場廃止」回避のウラには忖度があったのか – 現代ビジネス

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「崖っぷち」だったにもかかわらず…

東京証券取引所が「特設注意市場銘柄(特注銘柄)」と「監理銘柄」に指定していた東芝株を10月12日付けで「指定解除」した。晴れて東芝は堂々の二部市場銘柄として復帰、内部統制の不備を理由として上場廃止にされる可能性はとりあえず消えたことになる。

東証は解除理由について、「同社の内部管理体制等については、相応の改善がなされたと認められました」とした。粉飾決算やその後の巨額損失の発覚、米原子力子会社の破綻、監査法人との対立と決算の遅延など、世の中を騒がせ続けた東芝だが、指定の解除で東証は「どうぞ安心して売買してください」と表明したことになる。

東証は2015年9月に東芝を特注銘柄に指定した。この年の4月に発覚した不正会計問題を受けた措置だったが、同時に上場契約違約金9120万円を東芝に科しており、1年間の特注銘柄指定で問題を終わらせようとした。

東芝は1年後の2016年9月に内部統制報告書を提出、指定解除を求めた。本来だったらそれを受けて指定解除されるはずだったが、子会社で小規模な不正事件が発覚。これを受けて東証は指定を半年延期し、2017年3月までとした。

「あの時、指定解除しなくて本当に良かった。大恥をかくところだった」と東証の理事のひとりは振り返る。半年間の指定延期を発表した直後に、米国の原子力子会社に巨額の損失が生じていることが発覚したのだ。

2月に予定されていた四半期決算の発表ができないまま、東芝は3月に内部統制報告書を再度提出。指定解除を求めていた。その審査がこの10月まで続いていたのだ。

ルールでは特注銘柄の指定は最長1年半ということになっており、3月の段階で「期限」が到来していた。このため、上場廃止になる可能性があることを周知するために「監理ポスト」にも指定された。後は、内部管理体制が改善されたとみなすことができなければ、上場廃止しかない状況にまで追い詰められていたのだ。

「官邸の意向」で救われた?

その後、東芝は決算を巡って監査法人と対立。監査を担当するPwCあらたが監査意見を出すかどうかが大きな焦点になった。監査意見が出なければ、それはそれで上場廃止基準に抵触する。

結局、監査法人から意見を得て有価証券報告書を提出したのは8月10日になってからだった。しかも、監査意見は「限定付き適正」という大企業の決算では前代未聞の意見だった。

その間、東証は事実上、内部統制報告書に基づく「審査」を止め、決算と監査意見が出るのを待った。「上場廃止にすべきだ」という声も東証の外部理事の間から上がったが、決断を先送りし続けた。

外部から見ていると、東証は必死に東芝を上場廃止の道から救おうとしているようにみえた。なぜそんな事が起きたのか。

「東芝を上場廃止にするなという指示が官邸から出ていた」と安倍内閣の閣僚のひとりはささやく。それも菅義偉官房長官や世耕弘成経済産業大臣ではなく、経産省出身の首相側近からの指示だというのだ。

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