東芝「救済」で分かった深刻な利益相反 – 日経ビジネスオンライン

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銀行の株式保有を禁止せよ

2017年10月20日(金)

10月24日に開催される東芝の臨時株主総会で、金融機関はどのような判断を下すのか。(写真は6月28日に開かれた定時株主総会)

監査法人の「不適正意見」を無視した東証

 上場廃止の危機に直面していた東芝に、東京証券取引所が救いの手を差しのべた。「特設注意市場銘柄(特注銘柄)」と「監理銘柄」に指定していた東芝株を10月12日付けで「指定解除」したのだ。

 長年にわたる粉飾決算、原子力子会社の巨額損失の発覚と経営破綻、有価証券報告書の提出遅延や監査法人からの異例の「限定付き適正」意見など、次から次へと問題が持ち上がった東芝だが、東証は「同社の内部管理体制等については、相応の改善がなされた」と認定した。監査法人は内部統制について「不適正」とする意見を出していたが、東証はそれをあっさり「無視」した格好である。

 東証の後ろには金融庁や霞が関、あるいは政治の「意向」があるのは明らかで、東証はそれを「忖度」して結論を出したのだろう。なにせ、上場廃止かどうかを決める東証の自主規制法人の理事長は元金融庁長官の天下り指定ポストなのだ。

 しかし、なぜ当局者たちは、そこまでして東芝を守ろうとしているのだろうか。東芝の社員を守るためか。東芝が持つ技術の流出を避けたいからか。それとも「東芝」という老舗の看板を残すためなのか。

 いずれも表面上は、東芝救済の理由とされている。だが、本当にそうなのか。

 東芝という看板、つまり「東芝ブランド」はすでに東芝だけのものではなくなっている。東芝は2016年、白物家電の子会社だった「東芝ライフスタイル」の80.1%の株式を中国の家電大手である美的集団(広東省)に売却した。その際の契約で、美的集団は白物家電に「東芝」ブランドを世界中で40年間使えることとした。つまり、TOSHIBAとラベルが付いている洗濯機でも、実は美的の製品ということになる。

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