内閣支持率下落 不信を受け止め襟を正せ – 西日本新聞

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 安倍晋三内閣の支持率が下落している。相次ぐ不祥事と疑惑の発覚で首相や与党に対する信頼が揺らいでいるからだ。政権は襟を正すべきである。

 共同通信社が今月14、15日に実施した世論調査では、内閣支持率は37・0%で、3月31日と4月1日の前回より5・4ポイント低下した。不支持は52・6%と半数を超えた。

 前回は、3月17、18日の前々回より支持率が3・7ポイント増え、持ち直したかとも思われたが、全体として低落傾向が続いていることを今回の調査は示した。

 第2次安倍政権の発足以降では、東京都議選直後の昨年7月に35・8%へ落ち込んだのに次ぐ低い数字である。一概には評価できないが、「1強」を誇った安倍政権が“警戒水域”に入りつつあるのは間違いない、とみるべきだろう。

 理由は明らかだ。学校法人「加計(かけ)学園」の獣医学部新設問題、「森友学園」への国有地売却問題、自衛隊の日報隠蔽(いんぺい)問題など、日替わりメニューのように、政治や行政に関する疑惑が連日報道されている。国民の不信感が増幅するのも当然だ。

 しかも疑惑は解明されないどころか、文書改ざんの事実や新たな文書の存在が判明するなど、むしろ深まるばかりだ。そのたびに首相は「徹底的にうみを出し切る」などと表明するが、対応は後手に回っている。

 共同通信社の調査で、内閣不支持の理由でトップは「首相が信頼できない」で、58・4%に上った。加計学園の計画を巡る「首相案件」文書に関する首相説明に「納得できない」との回答は79・4%に達した。

 その折も折というべきか。森友関連の決裁文書改ざんで苦境に立つ財務省で、事務方トップの福田淳一事務次官にセクハラ疑惑が浮上した。与党内でも辞任論が強まっているという。

 女性記者を夜の飲食の席にたびたび呼び出してセクハラ発言をした-との週刊誌報道で、音声データも公表された。福田氏は財務省側の聞き取り調査に対し、報道を否定したという。

 真相はまだ分からないが、この時期に、なぜこんな騒動が起きるのか。財務省をはじめ霞が関の規範意識や公務員倫理を問い直す声は強まるだろう。行政に対する政治の監督責任も当然、問われよう。

 政権内には、きょうからの訪米など首相が得意とする外交で成果を上げ、支持率回復と政権浮揚を図る期待もあるようだ。

 しかし、事態をもっと深刻に受け止める必要がある。それぞれの疑惑に対し、徹底的な調査を尽くして国民への説明責任を丁寧に果たす。信頼回復はそこからしか始まらない。

=2018/04/17付 西日本新聞朝刊=

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