「社内恋愛禁止」違反がバレて懲戒処分を受けた! こんなルールは人権侵害では? – ニコニコニュース

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社内で交際していた女性と別れてから数日後、会社から、社内恋愛禁止規定に反するとして懲戒処分を受けたーー。弁護士ドットコムの法律相談コーナーに、会社が従業員の恋愛についてまで口出しをすることを批判する相談が寄せられた。

この会社では、職場に悪影響が出ることを理由に、就業規則で社内恋愛が禁止されているという。相談者は、この就業規則が不合理だとして、懲戒処分の撤回を望んでいる。

就業規則で社内恋愛禁止を定めることは法的に問題ないのか。寺岡幸吉弁護士に聞いた。

●一概に社内恋愛を規制することは合理的ではない

おそらく弁護士によっても見解が異なると思いますが、就業規則で社内恋愛禁止を定めることはできないと考えます。恋愛の自由は、人間が人間らしい生活を送るために不可欠なものであって、憲法13条や24条によって保障される基本的人権だと考えられます。

もちろん、合理的な理由があれば、基本的人権も制限されることはあります。しかし、一概に社内恋愛を規制することは、合理的ではありません。

企業が就業規則によって従業員の基本的人権を制限できるのは、その行為が、企業の経営に悪影響を及ぼす場合に限られます。一般的に社内恋愛が常に、企業の経営に悪影響を及ぼすとは言えませんし、悪影響を及ぼす可能性が高いとも言えません。したがって、一般的に社内恋愛を禁止することはできないと考えます。

●就業時間中の密会などは禁止できる

もっとも、社内恋愛自体ではなく、企業の秩序を乱すなど、企業の経営に悪影響を及ぼす行為を禁止することはできます。例えば、就業時間中に仕事をしないで密会する行為は、職務専念義務に反しますから、当然禁止できます。また、休憩時間中であっても、2人の行為が環境型のセクハラ(周囲に不快感を与える行為)に該当するような場合は同様に禁止できます。

懲戒処分ができるかどうかについても、上記と同様に考えられます。社内恋愛自体を懲戒処分事由とすることはできませんが、その2人が行った行為が、企業の経営に悪影響を及ぼすようなものであれば、懲戒処分も認められます。

ただし、懲戒処分を行う場合には、その懲戒処分事由を就業規則で定めることが必要です。また、対象行為と処分の内容とが、バランスがとれていることも必要です。

●同じ職場の未成年と不倫、解雇が有効とされた事例も

懲戒処分が認められなかった裁判例には、「素行不良で職場の風紀・秩序を乱した」ことを懲戒事由としている会社において、社内での不倫は、「素行不良」には該当するが、問題となった事案においては、「職場の風紀・秩序を乱した」とまでは言えないとして、会社の行った解雇を無効とした「繁機工設備事件」(旭川地裁平成元年12月27日)があります。

一方で、懲戒処分が認められた裁判例には、観光バスの妻子ある運転手が、同じ職場の未成年の女性バスガイドと長期間にわたり不倫関係をもち、バスガイドを妊娠させて退職せざるを得ない状況にしたという行為が、懲戒事由である「著しく風紀・秩序を乱して会社の対面を汚し、損害を与えた」ことに該当するとして、解雇を有効とした「長野電鉄事件」(東京高裁昭和41年7月30日)があります。

(弁護士ドットコムニュース)

【取材協力弁護士】
寺岡 幸吉(てらおか・こうきち)弁護士
社会保険労務士を経て弁護士になった。社労士時代は、労働問題を専門分野として活動していた。弁護士になった後は、労働問題はもちろん、高齢者問題(成年後見や高齢者虐待など)などにも積極的に取り組んでいる。
事務所名:弁護士法人おおどおり総合法律事務所川崎オフィス
事務所URL:https://os-lawfirm-kawasaki.jp

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