会社でのその発言はイエローカード!? ブラック上司とホワイト上司の差は紙一重【上司への処方箋付き】 – ダ・ヴィンチニュース

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『もしかしてブラック上司? ブラック上司とホワイト上司の差は紙一重』(柴田励司/ぱる出版)

「地獄への道は、善意で舗装されている」

 そんな欧州のことわざを、本書『もしかしてブラック上司? ブラック上司とホワイト上司の差は紙一重』(柴田励司/ぱる出版)を読んで思い出した。

 本書が述べる「上司自身は、部下に良かれと『ホワイト上司』でいるつもりなのに、その部下にとっては『ブラック上司』でしかない」という状況は、まさにこのことわざに通じるのではないか。

 はじめから「ブラック上司」になろうとしてなる上司はいないだろう。自分ではなんらかの善意に立って「ホワイト上司」でいると思っていても、きっと気づかぬうちにブラック化してしまうのだ。そんな上司に振り回されっぱなしの部下が疲弊する状況を、会社で見かけたり、あるいは体験したりしたという人は多いのではないだろうか? (あるいは、あなた自身が「ブラック上司」になっていたりして…)

 本書では、コンサルタントとして数々の企業に関わってきた著者の経験をもとに、34ものケーススタディ(わかりやすくいうと「ブラック上司あるある」のようなもの)が「処方箋つき」で紹介されている。実にいろいろなケースが網羅されているので、勤め人ならば何かしら思い当たるものがあるはずだ。ここでは、そのいくつかを要約して紹介しよう。

■ケース1: 延々と終わらない悪夢のような資料作り

 急に資料の作成を頼んでくる上司。なんとか完成させ提出しても、「あ、ここ直して」「あとこれも追加」というやりとりが何度も続くと、部下としては内心「またですか」とうんざりしてしまう。

 こんなケースでは、上司側に以下のような原因があることが多いそうだ。
 ・アウトプットの最終イメージがないので思いつきをその都度反映させたがる
 ・上司が会議で「そのまた上司」に説明するための保険をかけている

【こんな上司への処方箋】
 まずは、上司自身がその資料に関わる仕事の全体像を把握し、部下にきちんと示すこと。そして、細かい枝葉は優劣をつけて取捨選択することが必要だ。

■ケース2:「はぁ? それって、うちの部署の仕事ですか?」

 部下たちが今の仕事で手一杯なのに、「あっちの部署には任せておけないからさ」と新しい仕事を持ってきてしまう上司。「それ、実際にやるのは私ですよね…」と嫌味も言いたくなってしまう。

 こういう上司は、個人としては優秀で、やる気に満ちた人であることが多いそうだ。しかし、常に同じようなテンションで仕事をこなすことを求められても、部下は困ってしまうだろう。

【こんな上司への処方箋】
 上司は他部署の仕事にお節介しない。自分のテンションありきで部下を巻き込まないこと。

■ケース3:「別に。私は課長と同じじゃありませんから」

 最先端だと思われる難解なビジネス用語ばかり使い、「上を目指すならこれくらい知らないと」と暗に圧を掛けてくるような上司。

 意識の高い、デキる人にありがちだ。部下も周囲も自分と同じように上昇志向的な価値観をもっていると思い込んでいるのだろう。だが、実際のところ、組織においてリーダーになりたいと考えている人は2割程度しかいないという法則があるのだそうだ。部下の多くは口にせずとも「別に。(昇進とかどうでもいいし)」や「別に。(今の仕事で満足してるし)」などと思っているはずだ。

【こんな上司への処方箋】
 皆が皆、リーダーを目指すことはありえない。社内の役職ポストを考えればすぐわかるだろう。そのことをきちんと意識したうえで、部下を指導する。

 上記のようなグレーな上司たちが、あなたの身近にはいないだろうか? (あるいは、あなた自身が…?)

 部下にとって上司がブラック上司であれば、勤めるその会社はブラック企業に相当してしまう。本書はそう主張する。「働き方改革」において真っ先に改革すべきなのは、組織全体や制度よりもブラック上司だという。

 上司というポジションにいる人は、時勢的にこれからますます、効率的に業務を遂行し、より高い成果を出していくことが求められるようになる。部下に対する振る舞いにも、さらに厳しい目が注がれることになるだろう。部下の心の声を正しく聞き取れるかどうかが、ホワイト上司となるかブラック上司となるかの分かれ目となるのだ。上司ならばそのチェックとして、またあなたが部下ならばブラック上司から身を守るヒントとして、どの立場でも使える本書は、組織で働くすべての人に読んでいただきたいガイドブックである。

 ちなみに、本書のまえがきにあるように、自称ホワイトを気取っている「ブラック上司」へ部下一同から進呈するといった、ブラックな使い方もおすすめだ。

文=齋藤詠月

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